ニュース

  • HOME
  • News
  • 2024
  • 細孔径分布が異なる多層膜よりなる多層膜構造モデルを用いたウイルス除去フィルター性能の理論的予測

細孔径分布が異なる多層膜よりなる多層膜構造モデルを用いたウイルス除去フィルター性能の理論的予測

Feb 29, 2024

2024年2月29日
旭化成メディカル株式会社
旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:四ノ宮 健)はこのたび、不均一な膜構造に対する新たな閉塞モデルによってウイルス除去フィルター「プラノバ™」におけるろ過性能のより厳密な検証をアーカンソー大学 Ranil Wickramasinghe教授と共に実証したことをお知らせします。
 
白瀧はウイルス除去フィルターにおけるろ過挙動の解析を各層が同じ細孔径分布を持つ多層膜構造を考慮した「真鍋モデル」に基づく一般式によって検証を可能としました。しかし、各ウイルス除去フィルターの構造は様々な細孔径分布を持つことから、十分な説明ができない場合がありました。
 
白瀧はRanil Wickramasinghe教授と共に細孔径分布が異なる多孔膜層よりなる不均一な多層膜構造を考慮した一般式によってウイルス除去フィルターのろ過挙動の解析を行いました。その結果、この一般式によって、ろ過の方向に対し異なる細孔径分布を持つウイルス除去フィルターのろ過性能およびウイルス除去性能を示すことに成功しました。
 
本研究は、ウイルスろ過フィルターの性能をより厳密に定量化し、その性能を予測することを可能にしました。当社は今後も積極的に研究開発を行い、高性能・高品質の製品を開発し、生物学的製剤の安全性の向上に貢献してまいります。
 
※本成果は、Journal of Membrane Scienceに掲載されました。
論文:Predicting virus filter performance using an advanced membrane structural model
(論文URL:https://doi.org/10.1016/j.memsci.2023.121929