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大きさの異なるタンパク質凝集体を用いた「プラノバ™」ウイルス除去フィルターのろ過挙動の解析

Jun 03, 2024

2024年6月3日
旭化成メディカル株式会社
旭化成メディカル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:四ノ宮 健)はこのたび、大きさに応じて分離したタンパク質凝集体のフィルター内における挙動解析を通じ、ウイルス除去フィルター「プラノバ™」のろ過挙動を検証したことをお知らせします。
 
ウイルス除去フィルターにおいてタンパク質凝集体がろ過性能に影響を与えることは広く知られていました。しかし大きさの異なる凝集体がどのようにフィルター内に留まり、それらがどのようにろ過性能へ影響を及ぼすかの十分な解析は報告されていませんでした。
 
塚本らはサイズ排除クロマトグラフィーにより大きさの異なる凝集体を分取し、Planova™ 20Nフィルターの濾過性能への影響およびフィルター内における捕捉位置を解析しました。その結果、膜厚方向に細孔径が徐々に狭まる傾斜構造を持つウイルス除去フィルターの閉塞メカニズムに対し、新たな知見を得ることができました。
 
本研究により確立された評価手法は、ウイルス除去フィルターの閉塞への理解に対し、大きく貢献することが期待されます。当社は今後も積極的に研究開発を行い、高性能・高品質の製品を開発し、生物学的製剤の安全性の向上に貢献してまいります。
 
※本成果は、Biotechnology Progressに掲載されました。
論文:Size-based analysis of virus removal filter fouling using fractionated protein aggregates
(論文URL:https://doi.org/10.1002/btpr.3391